ヨメルト事典
靫負の命婦の絵(イメージ)

源氏物語の人物

靫負の命婦ゆげいのみょうぶ

靫負の命婦(ゆげいのみょうぶ)は、『源氏物語』に出てくる桐壺帝に仕える女官。帝に仕える女官(命婦)。更衣の死後、帝の使いとして更衣の母の家を訪ね、帝のことばと手紙を伝え、母君の返事と形見の品を持ち帰った。前にも、うれしい用事の使いでよく訪ねていた(母君の話)。

物語の中での呼び名:命婦

第1帖「桐壺」までの内容です。帖が進むと書き足します。

靫負の命婦は、何を伝えに行き、何を持ち帰った?

帝みかどの使いとして、靫負ゆげいの命婦が更衣こういの母の家を訪ねた。若宮を早く宮中に入れて、母君もいっしょに来てほしいという帝のことばと、帝の手紙・歌を届けた。母君は、不幸な自分が御所ごしょへ上がることはできないと答え、返事の手紙と、形見の品を命婦に託たくした。

靫負の命婦の家族とつながり

靫負の命婦のおもなできごと

  • 更衣こういの母の家へ使いに行った帝みかどの使いとして更衣の母の家を訪ね、若宮と母君に宮中へ来てほしいという帝のことばを伝え、帝の手紙を渡わたした。母君の話を聞き、夜ふけに帰った。
  • 帰りぎわに歌を詠よんだ帰りの車に乗ろうとして、鈴虫すずむしのように泣きつくしても、長い秋の夜には涙なみだが足りないという歌を詠み、母君との別れを惜おしんだ。
  • 帝に報告した御所ごしょに帰ると、帝はまだ起きていた。大納言の家の様子をこまかく話し、母君の返事と、贈おくられた形見の品を帝の前に並べた。

登場する帖

  • 第1帖「桐壺」

関わる言葉

女官にょかん
宮中に仕える女性の役人。
命婦みょうぶ
宮中に仕える女官の位の一つ。
更衣こうい
天皇の妃の位の一つ。女御より下で、大納言など、女御ほど高くない家の娘がなる。
若宮わかみや
幼い皇子。
宮中きゅうちゅう
天皇の住まいである御所の中。
鈴虫すずむし
秋の夜に、鈴をふるような声で鳴く虫。平安時代の「鈴虫」は、今の松虫を指していたという説もある。
御所ごしょ
天皇の住まい。
大納言だいなごん
朝廷の高い位の役人。大臣の次の位。
靫負の命婦ゆげいのみょうぶ
女官の呼び名。命婦は女官の位の一つ。「靫負」は、家族の役職(宮中の門を守る役所)から付いた呼び名。

源氏物語のほかの人物