ヨメルト事典
平忠盛の絵(イメージ)

平家物語の人物

平忠盛たいらのただもり

平忠盛(たいらのただもり)は、『平家物語』に出てくる平清盛の父。清盛の父。初めて殿上に上がることを許され、木刀の知恵と歌で鳥羽院に感心された。風流を好んだ。五十八歳で亡くなった。

物語の中での呼び名:忠盛・刑部卿

第1章から第5章「吾身栄花」までまでの内容です。章が進むと書き足します。

平忠盛の歌「あり明の…」には、どんな掛けことばがある?

「あかし」には、地名の「明石」と、月が明るいという「明かし」が重ねてあります。「よる」には、波が「寄る」と、「夜」が重ねてあります。有明の月が明るくて、夜とは思えない。夜を思わせたのは、岸に寄せる波だけだった、という歌です。鳥羽院の「明石の浦うらはどうであった」という問いに、地名をよみこんで答えたので、院は感心しました。

女房の歌「雲井より…」の「たゞもり」とは?

「たゞもり」には、月の光が「ただ漏もり(ただ漏れて)」来るという意味と、恋人こいびとの「忠盛」の名が重ねてあります。「雲井」は雲の上のことで、宮中きゅうちゅうのたとえでもあります。扇おうぎにえがかれた月を、雲の上から漏れてきた月の光にたとえて、「これは忠盛さまの扇。どこから来たかなど、軽々しくは申しません」と、仲間のからかいをかわした歌です。

平忠盛の家族とつながり

正盛平忠盛忠度の母入道相国(清盛)忠度
二重線は夫婦(恋人も)。絵はイメージです。
  • 父(1人)正盛
  • 忠度の母深く愛した女房
  • 入道相国(清盛)跡取りの長男
  • 忠度子
  • 鳥羽院仕える上皇
  • 家貞家来

平忠盛のおもなできごと

  • 闇討ちに、木刀で備えた刀を差していると周りに見せたが、中身は銀箔を貼った木刀だった。鳥羽院は、その場の恥をのがれ、あとで訴えられることまで見越した用意だと感心した。

登場する章

  • 第1章「祇園精舎」
  • 第2章「殿上闇討」
  • 第3章「鱸」

関わる言葉

殿上てんじょう
帝の住む御殿にある部屋。許された人だけが上がって、帝に仕えることができた。
銀箔ぎんぱく
銀を紙のようにうすくのばしたもの。
有明の月ありあけのつき
夜が明けても、まだ空に残っている月。
明石の浦あかしのうら
播磨の国(今の兵庫県明石市)の海辺。月の名所として知られた。

平家物語のほかの人物